今度は箱根駅伝だ! 「半沢直樹」や「下町ロケット」など、池井戸潤氏の作品が次々にドラマ化されて大ヒットしているが、そうしたなか新連載小説「俺たちの箱根駅伝」(週刊文春で連載中)がテレビ関係者から熱視線を送られている。この小説は4日発売の「週刊文春」で連載が始まったばかりだが、早くも水面下では各局がドラマ化の権利を狙って動いているという。実写化となれば、若手イケメン俳優総出演の大作となるだけに注目が集まりそうだ。

 同小説は、過去に箱根駅伝を2連覇した伝統校ながら、近年は予選会からの参加を余儀なくされている架空の大学駅伝チームの物語だ。

 池井戸作品は過去「ルーズヴェルト・ゲーム」、「ノーサイド・ゲーム」、「陸王」といったスポーツをテーマにした作品があるが、テレビ関係者は「潜在的に視聴者の関心が高い箱根駅伝がテーマで、何と言ってもヒットメーカー池井戸氏の作品。まだ連載がスタートしたばかりですが、すでにテレビ関係者の間では『どこの局がドラマ化の権利を獲得するか』との話題で持ちきり。水面下では早くも激しい権利獲得合戦も始まっています」と明かす。

 箱根駅伝をテーマにした過去の実写作品には、当時、若手イケメン俳優として女性人気の高かった小出恵介が主演した2009年公開の映画「風が強く吹いている」がある。作家・三浦しをん氏の小説が原作で、同作はアニメ化もされ、駅伝好き女子〝エキジョ〟が誕生するきっかけにもなった。

「俺たちの箱根駅伝」もドラマ化確実と言われるウラには、単に池井戸作品である以上に女性人気を獲得できるのではないか、とのもくろみがある。

 前出のテレビ関係者は「ご存じの通り箱根駅伝は1チームに往路と復路で最低でも10人必要となるだけに、ドラマ化したらイケメン若手俳優が総出演して若い女性視聴者をメロメロにするのは確実。原作は連載が始まったばかりですが、今後、続々と魅力的だったり個性的な登場人物が出てくるはず」と期待する。

 かつて〝イケメン総出演〟と言える作品といえば、2008年の伝説的ドラマ「ROOKIES」を思い出す人は多いだろう。当時、人気絶頂だった市原隼人のほか、佐藤健、城田優、小出恵介、高岡蒼甫、中尾明慶、佐藤隆太、映画版では山本裕典など、期待の若手イケメン俳優たちが多数出演して話題となった。いずれも、その後人気俳優に成長したのは周知の通りだ。

 箱根駅伝は大学生が主役だけに、同年代を目安としたキャスティングが考えられる。例えばジャニーズだと「なにわ男子」の道枝駿佑や、ジュニアの「HiHi Jets」や「美少年」のメンバーあたりか。あるいは、今は誰も知らないイケメン若手俳優の可能性もある。

「一般に週刊誌での連載小説は1~2年の連載期間で終了し、ドラマ化されるまでにさらに数年を要すると言われます。しかし、『俺たちの箱根駅伝』のドラマ化は、現実の箱根駅伝が第100回記念大会となる2024年になるのではとの噂がある。池井戸作品はキラーコンテンツなので、起用されれば一気にブレークするかもしれません」(芸能関係者)

 また、大学駅伝チームとなれば、監督役にも注目は集まることになる。過去に「GTO」で熱血教師を演じた反町隆史や「3年A組―今から皆さんは、人質です―」でシリアスな教師を演じた菅田将暉など、こちらも多士済々な面々が浮上しそうだ。

 ドラマ化が実現すれば、高視聴率確実なキャストがそろいそうな「俺たちの箱根駅伝」。実際に毎年、箱根駅伝を放送する日本テレビは是が非でも権利を獲得したいところだろうが、果たして――。