「パラサイト 半地下の家族」で20年に米アカデミー賞作品賞、監督賞など4冠を獲得した韓国のポン・ジュノ監督(52)が7日、都内で開催中の東京国際映画祭で、細田守監督(54)とオンラインで対談した。その中で、韓国で準備を進める初挑戦の長編アニメ映画が「『ウォーリー』『トイ・ストーリー』のようなCGアニメ」と明かした。

米国で製作する実写映画の準備でロサンゼルスに滞在中の同監督はアニメ映画について、妻から贈られたフランスの科学書「深海」の深海生物の写真を見て着想し、今年に入って脚本を書いていると説明。「海の奥底で1年、全く日の光に当たらない暗闇で暮らす主人公が、ある事件を通じて人間と出会う」と内容にまで言及した。

また細田監督の映画「竜とそばかすの姫」で声優を務める役所広司(65)を起用し映画を作りたいと熱望。「役所先生をお迎えしたいと常に思っています。映画を撮るのであれば(役は)若い漫画家の門下生で入り、自分の絵を描きたいけれど、虐待され苦労する少し年を取ったアシスタント」と語った。細田監督は「とんでもないアイデア。誰も思い付かない」と驚いた。【村上幸将】