アニメ映画「フラ・フラダンス」(12月3日公開)に出演する富田望生(21)が17日、福島・いわき市のスパリゾートハワイアンズを訪れ、現役のフラガールに映画完成を報告した。同所で活躍するダンシングチームをモデルにした作品で富田は、新人フラガールの滝川蘭子の声を担当した。

いわき市出身で、子供のころは年に3、4回同所に通っていた。フラガールに囲まれると、かつてステージ上でプレゼントされたレイを自宅に10本以上飾っていたエピソードを明かした。「初めて憧れた女性がフラガールのみなさんでした。演じられるのはうれしいです」と感激。3年前には舞台「フラガール」でフラダンスに取り組んでおり「すごく練習したので、おしりのこのあたりが痛くなるとか体験しました」と思い出していた。

故郷いわき市のなじみの場所がいくつも描かれた。「震災から10年たった故郷は、今こんなに輝いている場所があることを見てほしいです」と力を込めた。

作品は綿密な取材を重ねて、スパリゾートハワイアンズの舞台裏まで完全再現された。来場者が目に触れる場所が、劇中に何カ所も登場することから、聖地巡礼スポットとして注目されそうだ。フラガールのダンスシーンも、モーションキャプチャーを使ってアニメ化しており、よりリアルな表現になっている。

公開の12月3日に合わせて連日午後4時から「『フラ・フラダンス』公開記念特別ショー」がスプリングパークプラザ特別ステージで上演される。コロナ禍により一時は例年比30%にまで客足が落ち込んだ国内最大級のスパリゾート施設だが、06年の映画「フラガール」が大ヒットした当時の活気を取り戻すきっかけとして、期待されている。

ほかに福原遥、山田裕貴、ディーン・フジオカらが声優として出演している。