サザンオールスターズ桑田佳祐(65)が21日、さいたまスーパーアリーナで、全国ツアー「BIG MOUTH,NO GUTS!!」の埼玉公演2日目を開催した。コロナ禍以降では、自身最大となる1公演1万1250人を動員した。

太陽のように明るい男が、9年ぶりに埼玉に戻ってきた。神奈川出身だが「地元埼玉に戻って参りました! 今日は埼玉県民しかいないと思っています!」とジョークを交えてあいさつすると、拍手で迎えられた。観客を気遣い「マスクをすると疲れるよね。拍手もしなくていいです、疲れちゃうから」と“桑田節”全開で笑いを誘った。

コロナ禍の2月に65歳を迎えた。「2年弱の間、大変だったよね。みなさんに久しぶりに会うまで、何をしていたかというと、あまりやる気にならなかったんですけど…皆さんに黙っていた事がありまして」と切り出すと、「私、高齢者になってしまいました! こうれいちゃ、65チャイ」と笑って報告した。

17日には、日本テレビ系音楽番組「ベストアーティスト2021」に出演した。「2年ぶりくらいにテレビに出たんです。5年ぶりに(司会を務めた嵐の)櫻井翔さんに会いまして。りりしくて、キラキラしていて」と絶賛。そして「私は毎日テレビで見ていますけど、ナマで会うといい男だね。話しかけられても、話の中身が入ってこない。フラフラになっちゃって」と会場を笑わせた。

東日本大震災から10年が経過し「震災を風化させないために」と、9月に宮城・セキスイハイムスーパーアリーナからツアーをスタート。「SMILE~晴れ渡る空のように~」の歌唱時には、岩手県・陸前高田の「奇跡の一本松」などが映し出された。「Soulコブラツイスト~魂の悶絶」では、84年6月のアントニオ猪木氏がハルク・ホーガンに“コブラツイスト”をかける映像を背後に歌唱した。

同ツアーは全10カ所20公演で開催する、ソロとして約4年ぶりとなる有観客ライブツアーだ。ファイナルは、横浜アリーナで年越し公演になる予定。コロナ禍で観客動員数が減らされ、“激戦”となったチケット争奪戦。それらを考慮し、埼玉公演の模様を来年1月3日に配信する“オンライン特別追加公演”の開催も決定した。オンラインとオフラインの二刀流-。桑田がエンタメ復興の第1歩を踏み出す。