若手歌手5人による「我ら演歌第7世代!スペシャルコンサート」が27日、東京・大手町の日経ホールで行われた。青山新(21)辰巳ゆうと(23)新浜レオン(25)二見颯一(23)彩青(りゅうせい、19)の5人(五十音順)。新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が解除され、会場にはそれぞれのファンらを中心に満員の600人が集まった。

「第7世代」の呼称はお笑い界が発祥で、若手芸人の表現として話題となった。やがて、歌謡界でも令和の新時代をけん引する若手歌手の集合体として用いられるようになった。戦後の演歌界をデビュー年などから区分すると、現在の若手歌手が「第7世代」に当たる。ちなみに「第1世代」は春日八郎、三橋美智也、三波春夫、村田英雄ら。

「第7世代」も当然ライバル同士ではあるのだが、仲間意識は強く、一緒に歌謡界を盛り上げ、過去の名曲を同世代にも伝えたいという共通した目標を持つ。若者らしくYouTubeやSNSも駆使し、演歌・歌謡曲の良さなどを発信している。

この日も自身のオリジナル曲だけでなく、美空ひばりさんの名曲をそれぞれが披露。「明日があるさ」「川の流れのように」「酒よ」「DESIRE」を全員で熱唱した。

石原裕次郎さんらの日活映画主題歌路線を行く青山は「演歌を同世代の人にも聴いてほしいので、みんなでやることに意味があります」。氷川きよし(44)の事務所の後輩で“演歌界の王子様”と呼ばれる辰巳は「貴重なチャンスをいただいたので気合充分です」。B'zや大黒摩季らが所属する「ビーイング」の第1号演歌歌手である新浜は「演歌歌謡曲の良さを引き継ぐだけでなく発展させたいです」。やまびこボイスの異名で演歌と民謡の融合を目指す二見は「第7世代は5人以外にもいるので、みんなで個性をアピールできれば」。細川たかし(71)の弟子で尺八と三味線を演奏する“三刀流”の彩青は「この第7世代で世界まで発信していけるよう頑張ります」と話した。

年末となり、それぞれが今年1年を漢字にした。青山が「光」、辰巳が「絆」、新浜が「勝」、二見が「鍛」、彩青が「忍」。みなコロナ禍で味わった気持ちを表現した。辰巳が5人を代表して「演歌は魅力的で深さがあり、人によっていろんな捉え方があります。年上が聴くというイメージがありますが、聴いていただくと魅力が伝わると思います。幅広い世代に聴いてほしい」と願った。

生配信されたこの日の模様は、12月2日までアーカイブ配信で視聴できる。