立ち技格闘技「K―1 WORLD GP 2021 JAPAN」(4日、エディオンアリーナ大阪)で、K―1ルール2戦目となったMMAファイターの石井慧(34)が、RUIに判定3―0で勝利した。

 初参戦では、判定で勝利はしたものの終始ガードを固める手堅い戦法となり、試合後「安全策を取ったのは僕らしいといえば僕らしいですけど。もっとガードしつつも攻めの方にもいけたら」と反省を口にしていた。それだけに「自分から見せ場を作って、自分から攻めていく試合をやりたいです」とアグレッシブな戦いを予告していた。

 その言葉通り、初参戦と打って変わり攻撃的な姿勢を見せた。1ラウンド(R)開始のゴングとともにダッシュで前に出ると、サウスポーの構えからの強烈な左のパンチとローキックで攻め、圧力をかけながら相手にダメージを与える。2Rも同様に前に出たが、カウンター気味に左のヒザをボディーに受けて動きがやや鈍る場面も。それでも強引に前に出続けると、お返しとばかりに強烈な左のパンチをヒットさせた。

 最終3Rも石井は前に出て圧力をかけながら攻め込む。今回もダウンこそ奪えなかったが、前回からははるかに攻撃的な時間帯が増え、3R判定3―0で勝利だ。試合後、石井はマイクを持つと「次は誰ですか。中村プロデューサー。次、すぐに決めてください」と中村拓己プロデューサーに呼びかけるなど、目標とする京太郎戦に向けて貪欲な姿勢。それでも、体重差が20キロ近い相手からダウンを奪えずなかったことを課題として「(ヒザ蹴りを受けて)途中で僕の気持ちも折れそうになりましたが、なんとか持ちこたえられました。きつかったですね。ザーヒーが刺さりました。腹筋していてよかった…。体重差があって倒せないっていうのは、僕の何かが悪いんでしょうね」と反省を述べていた。

 進化の兆しを見せた石井だが、次こそKOを奪えるか。