市川猿之助、市川中車、中村壱太郎、石橋正次が、作家浅田次郎氏の人気小説シリーズの朗読劇「天切り松 闇がたり~闇の花道~」を上演することが7日、発表された。2月6日は東京・パルコ劇場、同8日は愛知県豊橋市・穂の国とよはし芸術劇場、同13日は大阪・森ノ宮ピロティホール。

猿之助は「今回、猿之助と愉快な仲間たちと題して、朗読劇を行う運びとなりました。残念ながら、コロナ禍が、もはや日常となっている今では、ただただ立ち止まるのではなく、さまざまな制約の中で、できる限りのことを模索し、やっていくしかありません。ということで、第1回の公演として、朗読劇を上演いたします。題材は、浅田次郎先生の大人気シリーズ『天切り松 闇がたり』です。あの独特な文章のリズム、描かれる時代の雰囲気は、〈闇がたり〉とあるように、まさに言葉で紡ぎ出す音の世界にぴったりな作品であると思います。中車さん、壱太郎さん、石橋正次さんをはじめ、すてきな仲間たちと送る、心温まる人情の物語。現実をしばし忘れ、せめて劇場にいるひと時、妖しくもまた、不思議な世界にお遊びいただければ、幸いでございます」とコメントした。

朗読劇は3回目という中車は「2度はいずれも苦戦、確かな足跡を残せなかったというじくじたる悔いがありました。今回は、一門の頭領・市川猿之助さんを筆頭に、日頃なじみの深い方々との共演での挑戦を果たすことができます。しっかりと役を捉え、昨今の状況で劇場から足が遠のいた皆様にも、何かしらの痛烈な印象を植え付けられるようなひと時にしたいと思っております。ぜひ耳を傾けにお越しください!」とした。

壱太郎は、学生時代に同シリーズを一気読みしたことを振り返り「まさかの巡り合わせにビックリしております! ご縁に感謝し、まだ本棚に眠っているであろうその時の懐かしい文庫本を引っ張り出してきて、この朗読劇に臨みたいと思います」、石橋は「登場人物が織りなす見事なまでに粋な男の心情美しく悲しい作品です。純な男の心意気が消えて行く現代に光あれ。きっと最年長の私、老骨ながら粋に演じてみたいです」と話している。