イチロー氏が高松商で指導 甲子園敗戦時「来て欲しい」監督思い実現 バットを置き土産

 選手らとキャッチボールするイチローさん(左)=代表撮影
 高松商業高校の指導に訪れ、笑顔で選手らと話すイチロー氏(右)=代表撮影
 打撃を披露するイチローさん(代表撮影)
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 イチロー氏が12日、香川・高松商を訪問し、指導した。前日11日に続く2日目。今回の訪問は、夏の甲子園で、高松商の長尾健司監督が、イチロー氏の指導を受けた智弁和歌山に敗れた後に、熱烈なラブコール発言をしていたことがきっかけになった。

 今夏の甲子園で敗退が決まった後、「やっぱりイチローさんにも教えていただいて、強くなったんだろうな、やる気が出たんだろうなと思うと、ウチにもイチローさんが来て欲しいですね」と率直な思いを口にしていた。その後、あらためて長尾監督から真意と想いが伝えられ実現に至ったという。

 「ライトスタンドに1本も入らなかったら夕方まで打っています。僕のルールで1本も入らずに練習を終えたことはないので。入らなかったら明日もです」と予告して臨んだフリー打撃で、1本目のホームランが出ると「帰れるね」とひと言。スイングを重ねる中、「全力で振るので疲れます。バッティング練習も、全力で(振って)いい形を目指しています。疲れます」、「ばててから、ここから形を崩さず振るのが大事」と生徒に語りかけた。

 28スイング目に右越えのホームランが出たところで「うえーい」と両手を上げて喜び、選手も拍手。鋭い打球が飛ぶたびに、選手からは「えぐい」「やばい」「打球速い」などの声が漏れ、ホームランの弾道には「きれい」との声も聞かれた。

 練習を終えた後は「監督のひと言から、こんな出会いが実現して。みんな、レベルがとっても高い。センスがいい」と走塁練習の飲み込みの早さなどをたたえた。2日間の練習を「たまに思い出してほしい」として、自身がティーバッティングで用いたバットを置き土産に。「見えるところに置いておくと、なくなる可能性もありますから」と笑いつつ、「気合を入れたい時は、これを握ってもらっても構わないので。打っちゃだめだよ。握って。僕に見られている感じがするでしょ。監督(のこと)も見ていますよ」と語りかけた。

 年内の指導はこの日で終了。イチロー氏側は「今後も時間が許す限り、一緒に動き、プレーを見せることで、高校生の野球への情熱に向き合っていく」としている。

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