タレントのラサール石井(66)が16日、ツイッターを更新。2018年に自殺した財務省近畿財務局の元職員赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(50)が国などを訴えた裁判で、国が突然「認諾」の手続きを取り、賠償責任を認めて裁判を終わらせたことについて「こんなことを許してはいけない」と訴えた。

ラサールはこの問題を取り上げた投稿をリツイートしながら「こんなことを許してはいけない」と切り出し「こんなことに国民の税金を使われては、我々全員が隠蔽に加担したような気にさせられるではないか。赤木さんの死を闇に葬るスコップの砂を一人一人がかけさせられたようなものだ。アベという悪徳保安官を守るために。まるで西部劇の世界」とコメント。「#赤木さんに正当な裁判を」とのハッシュタグも付けた。

ラサール以外にも、元大阪市長で弁護士の橋下徹氏がテレビ番組で「国が真実を隠したいんでしょう。本当、日本政府ね、こんなにひどい政府なのかと嫌気がさしますよ」と発言したり、作家の平野啓一郎氏がツイッターで、「不誠実極まりない。人一人が亡くなって、遺族が真相解明を求めているというのに」とコメントするなど、国の対応を疑問視する声が相次いでいる。

裁判では、財務省の決裁文書改ざんを苦に自殺した赤木さんをめぐり、雅子さんは真相解明を求めていたが、15日に大阪地裁で行われた進行協議(非公開)で、国が約1億円の賠償請求を受け入れる書面を提出。国が訴訟を終結し、幕引きを図った形となった。真相解明の大きな機会を失う形となった雅子さんは会見で「ふざけんな」などと強い口調で、国への怒りと失望の声をあげていた。