米ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」のミスター・ビッグ役で知られる俳優クリス・ノース(67)が、匿名の女性2人から、性的暴行を受けたと告発された。米ハリウッド・レポーター紙が16日に報じたもので、2人に面識はなく、別々の時期に被害を受けたという。

現在40歳の1人目の女性は、タレントエージェントで働いていた2004年に仕事を通じて知り合ったノースからカリフォルニア州ウエストハリウッドのアパートに本を届けるよう頼まれて訪問した際に、キスされてレイプされたと主張しているという。当時、ノースはドラマに出演していて人気絶頂期だったが、17年後になって告発した理由については、続編「アンド・ザ・ジャスト・ライク・ザット…」の配信が9日に始まり、封印していた過去の記憶がよみがえったからだと述べている。

一方、現在31歳の2人目の女性は、2015年にニューヨークのナイトクラブで働いているときにノースと出会い、デートに誘われて食事に出かけ、その後自身のアパートでレイプされたと主張している。当時既婚者だったノースはその後、「2人だけの出来事にして欲しい」などと口外しないよう求めるメッセージを送ってきたという。

米オンラインサイト、デッドラインは、ロサンゼルス市警察が04年の事件に関して調査を開始したと伝えているが、現時点でノースに逮捕状などは出されていない。ノースは「合意の上だった」と主張し、性的暴行疑惑を否定している。

続編でノース演じるミスター・ビッグが第1話で心臓発作で突然亡くなる衝撃の展開が、ファンの間で大いに話題になっていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)