グラブからカメラに持ち替えて――。今季限りで現役を引退した元日本ハムの斎藤佑樹氏(33)が18日に、都内にある野球殿堂博物館で同日から開催される企画展「野球報道写真展2021」にオープニングゲストとして登場した。

 同企画展は今回で7回目を迎え、今年は今季の野球界のハイライトを収めた写真約70点を展示。その中には引退セレモニー時の斎藤氏の写真も展示されている。

 この日取材に応じた斎藤氏は、自身が写った写真パネルに記念のサイン。「自分で言うのも違和感ありますけど、こうやって作品としてみたらいい写真だなと思います」と照れ笑いを浮かべながら、思い出の一枚を見つめていた。

 引退後は様々なイベントに参加するため日本中を駆け回り、多忙な日々を送る斎藤氏。今月初めには自身の会社「株式会社斎藤佑樹」も立ち上げた。その経緯については「どこかに所属して、ていうのではなく、自分の足で立って、その覚悟の表明でもあるので。どこまでできるかわかりませんが、まずは自分で頑張ってみようかなというところですね」と説明。今後の活動については「ただ野球を軸にいろんな課題に対して向き合っていきたい」と語ったが、その詳細については「話せる時が来たらお話しします」と、まだまだ「企業秘密」なようだ。

 それでもやはり気になる佑ちゃんの行方。「この1年以内には何かアクションを起こせるようにしたいなと思います」と意味深な発言も残したが、今後のキーとなりうるものは、この日のイベントにも持参していた「マイカメラ」にありそうだ。

 現役時代終盤から興味を持ち始め、趣味の1つにもなっている写真撮影。選手の中からは「佑樹さんの腕前はプロ並み」と評する声もあり、斎藤氏自身も今回の企画展を通して「本当にここに飾られている写真を参考にさせて貰って、スポーツの、人の目では気付けない部分を、野球だけではなく様々なスポーツで撮りたいと思います」と力強く語っていた。

 引退後、斎藤は「自分にできないことはたくさんある。ただ、自分にしかできないことも少しはあると思うので、そういったことをやっていければ」とも告白しており、自分にしか見えない視点から、写真を通した情報発信をしていく可能性は高そうだ。「佑ちゃん×カメラ」でどんな化学反応を起こしていくのか、注目だ。