タレント・はるな愛(49)が20日、長年プライベートで親交のあった女優・神田沙也加さん(享年35)を偲んだ。

 この日はるなは、こども食堂を通じ「誰もとりこぼさない社会の実現」について考えるトークイベント(都内)に出席。地域の誰もが気軽に集まれるこども食堂の必要性を、涙ながらに訴えた。そしてイベント後の囲み取材でも、急逝した神田さんについて聞かれ、涙を見せた。

 交流は「沙也加ちゃんが芸能界でお仕事しだしてから」というから20年になる。番組共演がキッカケで連絡先を交換し、仲良しに。店で2人で待ち合わせし、食事やカラオケをしていたそうだ。

「気配りができて、ホントにいいお嬢さんに育ったなって。アタシが言うのもアレなんですけど…。(中略)お店の方にも、芸能人だからとかじゃなくて、ホントに気持ちよく接するっていうか、日常から皆さんにお声掛けを自分からされる方で。(中略)すごくできた人だなって思ってました」

 はるなは幼少のころから大の松田聖子ファンで、「エア聖子」も持ちネタだ。聖子には「ちっちゃいときに生きるメッセージたくさんいただいた」といい、神田さんとは一緒に聖子ソングを歌うことも。また、神田さんが母娘共演したコンサートを完コピし、はるなが聖子役、神田さんが本人役で再現する遊びもやっていたそう。

「ご両親のことをすごく愛していたのはホント伝わってたので…。(母娘共演時の)沙也加ちゃんの雰囲気とかの話をすると喜んで、会ったときもマネをすると、いつも喜んでくれた笑顔が頭から離れないですね」

 最後に会ったのはコロナ前。番組共演で「わ~久しぶり!」と再会し、連絡を取り合ったのもそのころが最後という。「舞台もすごく(忙しそうで)お稽古もアレだったので、『落ち着いたらご飯行こ~』っていう話をした」。はるなのブログを見ると、ちょうど2年前のことのようだ。

 2人で会うとき、互いに相談や、悩みを打ち明けたりは全然なかったという。「仕事のことがホントに好きな沙也加ちゃんしかなかった。いつも会って、ホントにしたいことが、夢が、かなってるっていう沙也加ちゃんの笑顔」が印象的で、一番の思い出は「歌が好きなことをずっと語り合った」こと。その活躍ぶりを見て「沙也加ちゃんはホントに1人の女優さんととして毎日充実してるな」という思いから、はるなも安心していた。

 それだけに、神田さんの訃報を聞き「いろんなお話もさせていただいたりして、何かアタシも受け取れなかったのが残念」と悔いている。時おり涙で言葉を詰まらせながら、今の心境をこう語った。

「この大きなお仕事で(北海道公演の)あの舞台のお仕事もそうですけども、そんななか彼女が選んだ道っていうのが…。よっぽど苦しかったんだろうなと思います。あとホントに、それだけ悩んだ結果だったら、ゆっくりと休んでほしいと思います。(中略)ホントに悔しいです。ホントこの道しかなかったのかなって…。まだ(真相は)分かんないですけど、最後どういう気持ち(だった)か分かんないですけど、生きててほしかった」。

 自身もこども食堂を開いているはるなは「子供たちもそうですけど、辛いことを言える環境にはホントにいろんなとこでなってほしいと思いますね。うん、絶対に生きててほしいと思います」と力強く語っていた。

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