坂東玉三郎(71)が20日、都内で、福岡・博多座で行う「坂東玉三郎 特別舞踊公演」(来年2月2~19日)の合同取材を行った。

博多座での出演は4年5カ月ぶり7回目。「毎回、博多座には選りすぐった演目を持っていっている」と言う今回のラインアップは、衣装の紹介や披露などを盛り込んだ「口上」、新年の儀式を題材にした舞踊「鶴亀」、八岐大蛇退治を描いた「日本振袖始」がそろった。

「-振袖始」は昨年12月に歌舞伎座で上演し、好評を博した。岩長姫に姿を変えた大蛇を、素戔嗚尊が退治するまでの物語。岩長姫実は八岐大蛇を演じる玉三郎は「飛躍した出し物なので、お楽しみいただけるのではないでしょうか」と話した。

先月28日に亡くなった中村吉右衛門さんとの思い出も語った。「長いことご一緒してきました。帝国劇場で、お兄さん(=松本白鸚)と3人で『関の戸』など2~3年続けて共演したことが思い出深いです」と話し「その後も歌舞伎座でご一緒してきました。堅実に、お家のもの、播磨屋系のものをやっていらした。誠実で尊敬に値する方だったと思います」と語った。