エリザベス英女王の次男・アンドルー王子(61)が当時未成年だった女性を性的虐待し、精神的苦痛を与えたとして訴えられた米国の民事裁判にメーガン妃が巻き込まれそうだ。

 米リベラル系ニュースサイト「デーリー・ビースト」によると、アンドルー王子を訴えた原告女性バージニア・ジュフリーさん(38)の弁護人は、メーガン妃が同王子の行動に関する“重要な情報”を知っているとして、証言を得たいとする考えを示した。

 この裁判は、バージニアさんが16歳から米国の未成年者性的人身売買組織により性行為を強要され、17歳だった01年にはアンドルー王子に少なくとも3回性的行為の相手をさせられたとして同王子を訴えたもの。この組織は米富豪ジェフリー・エプスタイン氏(2019年に逮捕・拘留中に死亡)が運営し、多くの大物政治家など著名人が利用していたとされる。

 バージニアさんの弁護士・デービッド・ボイス氏は21日、同紙に「(メーガン妃は)真実を語ってくれる頼りになる人だ」とし、「デポジション(証言録取)」と呼ばれる法的手続きで同妃の証言を得たいとした。ボイス氏はハリウッドの元ハリウッドプロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン服役囚の弁護人としても知られる。

 メーガン妃から証言録取を得る理由としてボイス氏はまず、同妃がアメリカ人で米国内に居住することから司法権限が及ぶとし、要請があれば協力する法的義務があると説明した。

 さらに、同妃は「アンドルー王子の行動を目撃したり、周囲の人が明かした彼の行動についての話を聞くなど、少なくとも一定期間近くにいたことで知り得る立場だと想定する」とした。また、「そのような立場から彼女は重要な情報を持っているか、もしくは、いくつかの情報は持っているはずだ」とした。

 ボイス氏はまた、10~12件の第三者による証言録取を得たいとし、その中にはアンドルー王子の元妻・サラ・ファーガソンさんも含まれている。だが、英国人のサラさんの場合、英国の裁判所の許可が必要になるなど手続きが複雑で困難だとしている。

 ヘンリー王子については証言録取の件数に限りあるため、メーガン妃だけを対象にしていると明かした。

 同紙によると、ニューヨーク地方裁判所に提訴された同裁判は、来年1月4日に被告側が提出した無効の訴えが退けられれば、審理が開始する。