コメディー映画「裸の銃(ガン)を持つ男」シリーズの警察署長役などで知られる米俳優ジョージ・ケネディさんが2月28日、米西部アイダホ州で死去した。91歳だった。遺族が公表した。死因は不明だが、地元紙は自然死と伝えている。

 25年2月にニューヨークで生まれ、2歳で舞台デビュー後、7歳でラジオの子供番組の司会も務めた。10代から約15年間、第2次大戦などに従軍。除隊後の59年にハリウッドに移り、ドラマや映画に出演した。身長193センチの大きな体を生かし、オードリー・ヘプバーンさんが主演した「シャレード」などの映画で悪役として活躍。67年の映画「暴力脱獄」で、ポール・ニューマンさんが演じた囚人と対立しながらも信頼関係を築いていくリーダー格の囚人を好演し、アカデミー賞助演男優賞を受賞した。

 その後は、役柄の幅を広げ、「大空港」をはじめとする「エアポート」シリーズや、レスリー・ニールセンさんが主演した「裸の銃を持つ男」シリーズで主人公の上司にあたる署長を演じ、コメディー映画でも存在感を示した。

 77年「人間の証明」や80年「復活の日」など日本映画にも出演した。

 「復活の日」で共演した草刈正雄(63)の話 撮影で半年以上、一緒にいましたから、仕事の上で助けてもらった印象が本当に深いです。とにかくデカいというイメージ。そして、とても優しい人でした。とにかくびっくりしています。心からご冥福をお祈りします。