スーパーヒーロー映画の世界で伝説となった〝まぼろしの「スパイダーマン4」〟を、ソニー・ピクチャーズがトビー・マグワイアを軸に制作を検討していることが分かった。ただし、実写ではなくアニメーションだというのだが、一体どういうことか。米ニュースサイト「ジャイアント・フリーキング・ロボット」が独占スクープとして詳しく報じた。

 先週末公開されたトム・ホランド主演のシリーズ最新作「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」はすでに世界で8億ドル(約915億円)以上を売り上げ、今年ハリウッド映画最大のヒットとなった。そんな「スパイダーマン」シリーズの大成功により、全ての作品を手掛けてきたソニーは「スパイダーマン4」の実現に向けて動き出したと同サイトは関係者の話として伝えている。

 奇才サム・ライミ監督による最初の「スパイダーマン」シリーズは、マグワイア主演で1作目の「スパイダーマン」(2002年)が大ブレーク。続いて「スパイダーマン2」(04年)、「スパイダーマン3」(07年)が作られ、11年公開予定で4本目の製作も進められた。ところが10年になって頓挫してしまった。

 というのも、主人公ピーター・パーカーの恋人メリー・ジェーン役を全3作で演じてきたキルスティン・ダンストの出演が決まらず、ライミ監督もキルスティン抜きでの「スパイダーマン」は考えられないとして出演決定を待つ一方、監督がストーリーを気に入らなかったことなどから結局、立ち消えとなった。

 その後、マーク・ウェブ監督による新たなシリーズがスタート。アンドリュー・ガーフィールド主演で「アメイジング・スパイダーマン」(12年)と「アメイジング・スパイダーマン2」が作られ、こちらもヒット。続いてジョン・ワッツ監督がメガホンを取った最新作「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」を含むホランド主演の3作も大成功している。

 そんな中、製作中止から10年以上たっても「4」の話題が今なお絶えず、「3」の続きが見たいというファンの声をソニーが応えることになりそうだ。

 同サイトはアニメ版「4」は、米アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した18年公開の「スパイダーマン:スパイダーバース」のようなCGアニメ昨年になるのではと予想。ただ、マグワイアが声優として主人公を演じるのか、キルスティンも参加するのか、はたまたライミ監督が関わるのかなど、まだ全体像は見えていないとしている。

 いずれにせよ、「3」はピーターとメリー・ジェーンが一緒にダンスを踊る思わせぶりなシーンで終わっただけに、2人がその後どのようにして関係を成就させていくのか、その後のストーリーが気になるところだ。