早くも大論争だ。フィギュアスケートの北京五輪アイスダンス代表1枠の座を争う〝夫婦カップル〟の小松原美里&尊(倉敷FSC)、結成2年目の〝かなだい〟こと村元哉中&高橋大輔(関大KFSC)が全日本選手権(さいたまスーパーアリーナ)で最後の直接対決を行い、小松原組の4連覇で幕を閉じた。

 今季に入って急激に進化したかなだいコンビはわずか1・86点差の2位に終わり明暗を分けたが、同種目は男女シングルと違って優勝者がそのまま五輪内定とはならない。その理由は、日本スケート連盟が定める選考基準の4項目だ。

 ①全日本最上位(小松原組)
 ②世界ランク最上位(小松原組)
 ③今季世界ランク最上位(かなだい)
 ④国際スケート連盟(ISU)の今季最高得点の最上位(かなだい)
                           ※カッコ内は該当組

 ご覧のように、きっちり2対2に分かれた。4項目が総合的に判断されて選考されるが、早くもファンや関係者の間で意見が真っ二つに割れている。

 複数の意見を集約すると、小松原チームを推す意見としては「過去の実績」「全日本タイトル」の2点が挙げられる。世界ランク最上位の項目をクリアしている点、そして「全日本4連覇」を重く見るべきとの声が多い。

 一方、かなだい有利と訴える人は「今季の実績」「五輪でのメダルの可能性」を主張。ISU公認大会のNHK杯では小松原組に勝利。さらにワルシャワ杯では日本歴代最高点をマークし、驚異の進化を遂げている。それゆえ「勢いがある2人を選考すべき」とのロジックだ。

 泣いても笑っても26日に正式決定するが、どちらにしても議論を巻き起こすことは必至。果たして結末やいかに…。