立憲民主党の馬淵澄夫国会対策委員長(61)は27日、国会内で安定的な皇位継承に関する検討準備会(野田佳彦委員長)の終了後、マスコミの取材に応じた。

 今月22日、政府の有識者会議は岸田文雄首相(64)に最終報告書を提出。皇位継承の議論は「機が熟していない」とした上で、皇室数を確保する方策として女性皇族が結婚後も皇室に残る案と旧皇族の男系男子を養子に迎える2つのプランが盛り込まれた。

 これを受けて立民の西村智奈美幹事長は、有識者会議が岸田首相に提出した最終的な報告書を批判する談話を発表した。

 女性天皇や女性宮家の創設などについて「結論も方向性も示さず」と不満を示し「安定的な皇位継承という先延ばしできない課題を先延ばしている」と主張。「有識者会議は、皇族数減少にかかる課題に論点をすり替えた」として、課題解決を検討する委員会を党内に設置し、議論を始める方針を明らかにした。

 馬淵氏は「有識者会議が設置されたのが今年、今月(岸田首相に)報告ということですから、提案自体が遅れたことが最大の問題です」と指摘し、こう話した。

「我々としては愛子さまが青年皇族になられたこと、また眞子さまが結婚されて皇族を離脱されたことを含めまして、もはや時間がない。安定的な皇位継承に向けての取り組みを加速させるという強い決意のもとで進めて行きたい」

 検討委員会の会合で一定の方向性を出すメドはいつか。「大切なことは皇族の方がいますから、静かな環境で議論を進めなければなりません。その意味で可及的速やかに意見をまとめ、党が出すということではなくて立法府の総意としてまとめていくので慎重に進めたい」(馬淵氏)

 第一回会合は年明け早々に開かれる。