今年から古巣に復帰した巨人の川相昌弘ファーム総監督(57)が、抱負を語った。

 広い視野を持つ男が、古巣を救う。巨人では一軍ヘッドコーチから三軍監督まで幅広く経験し、昨年には異例ともいえるライバル球団・阪神では臨時コーチに就任。また、プロだけでなくアマ野球界を見てきた経験もあり、ファーム運営に大きな武器となりそうだ。川相総監督自身も「アマチュア野球の高校生とか大学生とかを指導したり、幅広い年齢層を見て感じたこととかもあるので、現場に生かしたいなと思います」と意気込んだ。

 ただし「バントの神様」の技術継承は、後輩指導者に託す。バントの名手として知られた川相総監督だが、その指導については「必要ならばしますけど…」としながら「僕のバント講座を過去に聴いた人はコーチ陣にもいると思いますので、本来ならそれを僕がいない間でも伝えていってくれれば選手にも伝わる」ときっぱり。「最終的にはいくら僕が話しても、それをちゃんと担当コーチや選手が頭にとどめて継続して練習していかなければ絶対うまくならないと思う」と、すでに遺伝子を受け継いでいる指導者たちからの継承を願った。

 名指導者の持つ〝広い視野〟で、ファームの成長促進に大きな期待がかかりそうだ。