元アイドリング!!!の女優倉田瑠夏(25)が、19日から東京・渋谷の伝承ホールで上演される舞台「舞姫~ディーヴァ~」(23日まで)の主役・柊舞(ひいらぎ・まい)に抜てきされた。

大規模キャバクラグループの令嬢だった女子高生の舞だが、IT企業に買収されて父が突然死ぬ。父の無念を晴らすためキャバ嬢となり復讐(ふくしゅう)を目指す。製作総指揮で「女帝」「嬢王」「夜王」など水商売劇画の第一人者の漫画原作者・倉科遼氏(71)から直々に指名された。

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この2年間、コロナ禍に見舞われた。

「あー、もう、めちゃめちゃ大変でした。皆さん、そうだと思うけど、やっぱり舞台はすごい打撃でした。最初の頃は、公演情報が解禁になる前から早めに中止になってたんですけど、だんだん落ち着いて来るじゃないですか。それで稽古が始まって、1カ月稽古して本番だけが直前になくなっちゃうっていうのが3連続ぐらいでありました。毎月稽古だけで報われることなく、すごくメンタルが傷つきました。なんかどうしようみたいな感じで、自分だけのことじゃないんで、誰にも当たれない。誰も悪くないし、本当に我慢するしかないという。ほんの少しの明るい未来を信じて、少しでも明るく生きていくしかないと。ここで落ち込んでも仕方がないと思ったんで。まあ、明るく、あまり気にしないようにして生活してましたね。ただ、外に出るのが大変でしたよね。そういう意味じゃ、ちょっとは強くなれたかなとは思いますね。ほんと頑張ったと思います」

大学に通い、幼稚園の教員免許を取った。就職する選択肢もあったが、女優を選んだ。

「女優を選んでなかったらダンサー。ダンスは5歳からやって来て、自分の中では1番のものでした。女優とダンサーは、やっぱり違うものなんです。中学2年生の時から、アイドリング!!!のメンバーとして6年ぐらいアイドルをやったので、ダンスのブランクは感じますね。アイドルは、いわゆるダンサーっていうのとはまた違う。アイドルは歌って踊ってるけど、ダンサーとは踊りが全然違う。私にとってはアイドルの振り付けが難しかったんです。アイドルの踊りはかわいく踊るのが大切なんですけど、ナチュラルにかっこよく踊れちゃうんで(笑い)。気が付くとキレキレのダンサーの踊り方になってて、かわいく踊っている周りの中で浮いちゃったりしてたんです。そういう意味では、プロとして求められるキレキレのダンスは10年ぐらいステージ上ではやってこなかったです。だからこそ、お芝居をして、本格的なダンスを求められる『舞姫』の舞台が、本当にうれしいですね。頑張ります」(終わり)

◆倉田瑠夏(くらた・るか)1996年(平8)8月4日、大阪府生まれ。5歳からダンスを始め、09年に「a-nation」のアクトダンサーに合格、TRFのバックダンサーを務める。10年にアイドルグループ「アイドリング!!!」に加入。11年に舞台「STRANGER THAN PARADISE」で女優デビュー。15年のアイドリング!!!全メンバー卒業後は舞台を中心に活動。保育士、幼稚園教諭、ベビーシッターの資格を持つ。趣味は海外ドラマ鑑賞、アクセサリー集め、スノーボード。160センチ。血液型O。