歌手のASKA(63)が7日、東京・府中の森芸術劇場で、全国ツアー「ASKA premium concert tour‐higher ground‐アンコール公演」の初日となる東京公演を開催した。

 自身にとって全国ツアーは2年ぶり。今回はコロナ禍にあり、感染防止に配慮した。ASKAは「こんなにお客さんがクワイエットとは思わなかった」と苦笑した。

 のどの不調を抱えた時期があったが、発声法を変えて対応している。過去の歌い方を映像で見返すと、現在の歌い方との違いを感じるという。

 クールなイメージだが、実はモノマネ好きだそうで、プロ野球・ソフトバンクの王貞治球団会長(81)を例に出して〝解説〟。打席でバットを構えた際の特徴で「右足を上げた時、口がとんがっている。こういう細かいのが大切」と指摘した。

 前日6日に都内を襲った積雪は7日も残り、道路は渋滞が発生。ASKAの〝足〟にも直撃したようで、この日は急きょ、電車での〝出勤〟に切り替えた。

 当初はスタッフらとともに車で会場へ向かったが、「会場にいなきゃいけない時間に新宿にいた」。やむを得ず、近くの駐車場に停車。「電車で来た」と告白し、観客を驚かせた。

「さて、(公演後に)その駐車場を見つけられるでしょうか? どこにとめたか、誰も覚えていない。今夜は何時に(自宅に)着くんだろう」とボヤいて観客を笑わせた。

 とはいえ伸びやかな歌声は健在。体を左右にくねくね揺らしながら「はじまりはいつも雨」や最新曲「笑って歩こうよ」「PRIDE」など22曲を熱唱し、満員の観客を魅了した。

 ツアーは4月まで、全国各都市で残り12公演を開催予定。コロナ禍との闘いも続く。ASKAは「(ツアーに)行ってまいります!」と力強く宣言した。