青森山田の黒田剛監督が、日本代表の森保一監督に感謝の念を抱いている。

 青森山田は全国高校サッカー選手権決勝(10日、国立)で大津(熊本)に4―0で勝利し、通算3度目の頂点に立った。4大会連続の決勝進出、そして今年度は高校総体、高円宮杯U―18プレミアリーグ東地区を含めた3冠を達成。ユース年代では圧倒的な強さを発揮しているからこそ「サッカーがつまらない」などの批判もつきまとう。やはり強さだけでなく内容面の面白さも求められてしまうからだろう。

 そんな声に対して黒田監督は「サッカーのスタイルはスキ好き。強いサッカーが一番いいとされている。テクニカルなサッカーが好きなら静岡学園を見ればいいわけで、真に受けてもしょうがない。そこを(青森山田のサッカー)目指していく子どもたちもいるわけで、外野がとやかく言うのはどうかと思う。いろいろなサッカーがあっていい」と反論した。

 さらに森保監督から〝お墨付き〟を得たことも明かした。昨年12月にJFA競技会委員長杯でプレミアリーグ西地区を制覇した広島と対戦(結果は2―2)したとき、同監督も観戦。試合後に選手たちにこう話したという。「力強いし、球際も強く、インテンシティー(プレーの強度)も高い。自分たちでボールを動かしてゲームもつくれる。何でもできる素晴らしいサッカーだった。ネットで批判する人はサッカーを知らない人だ」

 黒田監督は「選手たちの前で言ってもらえて、われわれとしては救われた」。今後も青森山田スタイルでブレずに勝利を求めていく。