ボートレース戸田の「スカパー!・JLC杯戸田ルーキーシリーズ第1戦」は11日、初日の熱戦を展開した。

 その中で、初々しく、ハツラツとし魅力を感じさせてくれたのが鰐部太空海(わにべ・たくみ、20=愛知)。その、いささかゴッツい系? の名前からは想像もつかない〝カワイイ系〟の彼が今節の注目株だ。

 昨年5月にデビューしたばかりで、キャリア1年にも満たないルーキー。わずか1勝=水神祭しか挙げていない身ながら、そう遠くない未来に、大きな可能性を感じさせる〝ダイヤの原石〟クンだ。

 確かにレースはまだまだ粗削り。初戦となった2Rは4コースからの鋭いまくり差しで首位にも肉薄する2番手を走ったが、2周1Mのミスなどで4着に後退。後半6Rもピット離れに失敗して大外発進となり大敗、と初日はいいところがなかった。だが、そのハンドルさばきは深く、素早く、若き日の池田浩二を彷彿とさせるほどだった。

 レース後は「悔しいっすね。でも、足は悪くないと思います。ターンでグッとくるし、押し感もありました。絶対に巻き返したいです!」と、前を向いている。

 太空海=たくみの名の由来を尋ねると「偉いお坊さんとは関係なく、大きな空と海のように、という願いみたいで、字画が悪いので大ではなく太の字になったそうです。この名前のような〝大きなレース〟をしたいですね」と目を輝かせる。