松竹による「こども歌舞伎スクール寺子屋」の成果披露公演の取材会が12日、都内で行われ、女子舞踊コースの生徒で上演される新作「寺子屋乙女かぶき『本朝不思議之國 夢逢姫』」の演出と振付を担当する藤間勘十郎、脚本を手掛けた松竹文芸部の戸部和久氏が出席した。

勘十郎は「女性だけで新作歌舞伎を作るのは初めて。女性だけで、『かぶき』という名前を付けて上演することに踏み切ったのは歴史的なことではないか」と話し、戸部氏も「女性が歌舞伎の世界で活躍する第1歩になればいいと思いますし、第1歩にするべく作品を作っています」と話した。

「不思議の国のアリス」を題材にした演目で、勘十郎は「女形にはできない、今の彼女たちの『時の花』が引き出せる作品になっている。子供がやるからといって子供向けには作っていません。歌舞伎座で掛かっても大丈夫なように作っている」と自信を見せた。

女子生徒による成果公演は3月20~21日、男子生徒による中学部門歌舞伎コースの成果披露公演「木挽町わかば座『菅原伝授手習鑑 車引』」は3月26~27日。いずれも歌舞伎座ギャラリー木挽町ホールで開催。