東京・上野動物園で12日、ジャイアントパンダの双子が一般公開され、パンダファンたちを歓喜させた。雄のシャオシャオと雌のレイレイは、ファンの期待に応えるかのように愛らしい姿を見せたという。そんな幼い双子の姉は、〝パンダ界のスーパースター〟シャンシャンだ。姉のようなスターになってほしいと双子に熱い視線が注がれている――。

 新型コロナウイルスの感染再拡大の影響で、公開は12日から14日までの3日間に限定された。再開の見込みは立っておらず、抽選に当たった観覧者にとっては期せずしてプラチナチケットとなった。観覧者によると、展示は4つのブロックに分けられ、1ブロック15秒の計1分間、パンダを見ることができたという。

 一番乗りした50代女性のAさんは「午前5時に〝パン友〟たちと並びました」。パン友とは、パンダつながりの友人のことだそうで「フワフワでかわいかった。それしか言いようがない。レイレイは真ん中のプールに入ってました。シャオシャオは木の上でした。感動しました」と興奮を隠さずに話した。

 多くの人を笑顔にさせた双子パンダだが、姉のシャンシャンもまたすごかった。パンダファンによると、シャンシャンには特別なスター性があるという。

 Aさんいわく「2018年からシャンシャンを見に上野動物園に通っています。シャンシャンを初めて見た時に『カミナリに打たれた』と話すパン友は多いですよ。シャンシャンはスーパースターなんです」。
 
いったいシャンシャンのどこがそんなにすばらしいのか?

「形も顔も美しい。そしておもしろい。シャンシャンは特別。スター性があって、スターの行動をするんです。初めてシャンシャンを見に行った時も木のてっぺんで回っていました。まるでスターがステージの上で回るみたいな感じでした。それが4年続いているから愛が冷めません」(Aさん)

 シャンシャン愛を語るのはAさんだけではない。こちらも女性で、熱烈なファンであるBさんは「シャンシャンは世界一のパンダです。顔が整っているんです。丸顔で魅力がある。推しのパンダです」と猛アピールした。

 しかしシャンシャンは、今年6月に中国へ返還される予定だ。それだけにシャンシャンの弟、妹にあたる双子にかかる期待は大きい。Aさんが「スター性はこれからでしょうね。どうなるか楽しみです」と話せば、Bさんは「シャオシャオの方がシャンシャンに似ている気がしました」と、雄パンダにスターの片鱗を見いだしていた。

 スター性でファンを魅了したシャンシャンは、双子にとって大きな目標になりそう。上野動物園教育普及課長の大橋直哉氏はシャンシャンについて、「人を怖がらない。お客さんの前でも動くから、見ている方にすると楽しかったのでは?」と、堂々とした性格が魅力的に映った可能性を指摘した。