国際オリンピック委員会(IOC)の日本語公式ツイッターに投稿された体操・内村航平(33=ジョイカル)の引退会見の映像でフィギュアスケート五輪2連覇・羽生結弦(ANA)に言及した部分だけ不自然にカットされた問題で、IOCは映像を修正して謝罪した。

 同ツイッターでは15日午前に「内村航平さんが引退会見の日に語ったこととは?」として14日の引退会見のセリフを投稿。内村は後輩へのメッセージとして「人間性が伴っていないと誰からも尊敬されない」と話し、他のスポーツ界の代表例として「(米大リーグ・エンザルスの)大谷翔平くんもそうですし、羽生結弦くんもやっぱり人間としての考え方が素晴らしい」と発言していたが、IOCは「大谷翔平くんもそうですし」の直後でカット。不可解な形で羽生の名前が消されていた。

 これに対し、SNSでは「あまりにも不自然」「意図的な編集か」「カットするなら大谷の前だろ」と批判が殺到。するとIOCは日本時間16日深夜に「大谷翔平くんもそうですし」の部分もカットした修正映像を再投稿。羽生への発言を復元させるのではなく、大谷も削除することで平等性を図った形だ。
 
 さらにIOCはコメント欄に「先日投稿された映像に誤りがございました。訂正したもの再投稿させていただくとともに、誤りがあったことを深くお詫び申し上げます」(原文ママ)と謝罪文をつづった。当初、羽生の部分をカットした原因は不明だが、ユーザーからは「訂正ありがとうございます」「この件に関しては終了ということで」との声が寄せられ、騒動は一件落着となった。