大関取りへの正念場だ。大相撲初場所12日目(20日、東京・両国国技館)、関脇御嶽海(29=出羽海)が幕内阿武咲(25=阿武松)に引き落としで敗れ2敗目(10勝)を喫した。

 立ち合いで踏み込まれると、のど輪で体を起こされ不利な体勢を強いられるなど自分の相撲を取ることができなかった。取組後はリモート取材に対応することなく引き揚げた。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「阿武咲のような相手には踏み込んで動きを止めるのが大事。(この日は)立ち合いに切れがなかった。思い切りがなかった」と敗因を挙げた。

 長らく待望される大関へ昇進の目安となる「直近3場所を三役で33勝以上」には、13勝が必要。残り3日間を全勝で到達する数字のため、もう1敗もできなくなった。13日目は好調を維持し2敗で並ぶ平幕の阿炎(錣山)と激突。勝って望みをつなぐことができるか。