有言実行へ、視界は良好だ。フィギュアスケート四大陸選手権初日(エストニア・タリン)、アイスダンスのリズムダンスが20日に行われ、結成2季目の〝かなだい〟こと村元哉中(28)&高橋大輔(35=ともに関大KFSC)が72・43点をマークし、表彰台圏内の2位につけた。

 高橋は黒、村元は赤の衣装に身を包んで氷上に姿を現すと「ソーラン節&琴」の曲に合わせて演技をスタート。冒頭で村元が転倒するアクシデントに見舞われたが、その後は見事に挽回。リフトなどを確実に決めた。圧巻のパフォーマンスで会場を日本色に染め上げ、キスアンドクライでは安堵の表情を見せた。

 昨年末の全日本選手権で優勝を逃し、北京五輪出場はならなかったものの、今大会と3月の世界選手権(フランス・モンペリエ)の代表には選出された。全日本選手権後の一夜明け会見では、村元が「四大陸と世界選手権はこの悔しさをバネに、四大陸ではメダル、そして、世界選手権でトップ10に入って絶対に(来季の出場権)2枠を日本のために持って帰りたい」と言えば、高橋も「かなちゃんの言ったまんまです(笑い)。あんまり考えすぎると緊張してしまうので、ベストを尽くすことを考えたい」ときっぱり。すでに気持ちを切り替え、前に進んでいた。

 リズムダンスを終え、首位との差は8・19点。一つでも上の順位を勝ち取るべく、フリーダンスでも全身全霊を注ぐ。