大相撲初場所１３日目（２１日、東京・両国国技館）、関脇御嶽海（２９＝出羽海）が幕内阿炎（２７＝錣山）を押し出しで破り〝２敗対決〟を制した。立ち合いから、阿炎の突きの応酬にひるまず踏み込み、回り込んだ相手を逃さず一気に圧力をかけて勝負を決めた。

　サバイバル戦を制した取組後はノーコメントだったが、日本相撲協会の八角理事長（元横綱北勝海）は「立ち合いがよく出ていた。今日は勇気があった」と勝因を分析した。１２日目に幕内阿武咲（阿武松）に敗れながら、立て直して先場所に続く１１勝に到達したことには「立派。三役でずっと勝ち越してきて力はあるわけだから。（連敗回避に）集中力がいい。頑張ろうという気持ちを見せることが大事」（八角理事長）と評価した。

　優勝争いは、結びの一番で勝利した横綱照ノ富士（伊勢ヶ浜）と２敗で並ぶ。その横綱は１４日目に阿炎を迎え撃つ。自身は幕内宝富士（伊勢ヶ浜）戦となる中、確実に白星を挙げプレシャーをかけたいところだ。