レジェンドが魅せた! テニス4大大会の全豪オープン(メルボルン)の車いす男子シングル決勝が27日に行われ、世界ランキング1位の絶対王者・国枝慎吾(37=ユニクロ)が同2位のアルフィー・ヒューエット(英国)に7―5、3―6、6―2で勝利。シングルスでは前人未到となる全豪11度目、4大大会26度目の優勝を果たした。

 昨夏の東京パラリンピックで金メダルを獲得。押しも押されもせぬ車いすテニス史上最強プレーヤーは、前哨戦で棄権した相手をフルセットの末に破って頂点に上り詰めた。一時は引退も考えたというが、レジェンドは再び立ち上がった。

 今大会はノバク・ジョコビッチ(セルビア)の国外退去騒動が大きな話題となり、日本男女エースの錦織圭(欠場)、大坂なおみ(3回戦敗退)の暗いニュースが続いた。そんな中で達成した快挙に全豪公式ツイッター、所属スポンサーのANAらが優勝の一報を伝え、さらに在メルボルン日本総領事館もSNSで「優勝おめでとうございます」と福福した。

 勝ち続ける車いすテニス界のレジェンド。成績だけでなく、競技普及の一翼を担う存在にもなっており、かねて「国民栄誉賞」を推す声も多い。果たして記録をどこまで伸ばすのだろうか。