元SKE48の惣田紗莉渚(29)が久本雅美(63)と藤原紀香(50)がダブル主演を務める舞台「毒薬と老嬢」(3月16日~20日・新橋演舞場)に出演する。トップスター2人との共演が実現して惣田は大興奮。さらにアイドル時代から憧れていた名古屋・御園座での上演も決まり燃えている。

「毒薬と老嬢」は1941年にブロードウェイで初演となったブラックコメディー。老姉妹のアビー(久本)とマーサ(藤原)が振る舞う「ぼけ酒」によって想像を絶するストーリーが展開される。安楽死や高齢化社会への風刺を含んだこの作品は映画化もされるなど大ヒットを記録した。藤原は今回が老婆役に初挑戦。少年隊の錦織一清(56)が演出を担当し、老姉妹の会話は関西弁で行われる(久本は大阪、藤原は兵庫出身)。惣田は老姉妹の甥であるモーティマーの婚約者・エレーンを演じる。

 惣田は昨年6月にSKE48を卒業し、本格的に役者として活動を開始した。アイドルを卒業してから観客の前で芝居を演じるのは今回が初めてとなる。実はこの舞台は本来ならSKE48在籍中の2020年10月から上演される予定だったがコロナ禍の影響で延期となった。「最初の予定から時間がかかってしまいましたが、上演できることになって本当にうれしいです」とようやく上演できることに感慨もひとしおだ。

 SKE48時代から数々の舞台を経験してきた惣田だが「久本雅美さん、藤原紀香さんというすごい方と一緒にできるのは本当にうれしいです。久本さんからは話の“間”を、藤原さんからは女性らしい所作や色気などを学びたいと思います」とビッグネーム2人との初共演にワクワクドキドキ。まだ2人とは直接顔を合わせたことはないが、2月中旬から始まる稽古を楽しみにしている。

 この芝居は3月16日~20日に新橋演舞場で上演された後、名古屋・御園座(3月26、27日)、久留米(4月2日)、札幌(4月9、日)、大阪・松竹座(4月16日~24日)と全国を回るが、惣田は名古屋・御園座には特別な思い入れがあるという。「御園座は私がSKE48にいたときにミュージカルやお芝居を何度も見に行った劇場なんです。中に入った瞬間、客席が真っ赤でとても鮮やかじゃないですか。新しいけれども歴史がある。お芝居が見やすくてめちゃくちゃいい劇場です。あの劇場に行くたびにいつかこの舞台に立ちたいなと思っていたので『毒薬と老嬢』が御園座でも上演されると聞いたときは本当にうれしかったです」。アイドル時代に憧れていた劇場で久本、藤原という芸能界を代表する役者と一緒に芝居ができるだけに気合十分だ。

「名古屋は私にとって第2の故郷なんです。舞台のお仕事で名古屋に戻ることができるのは本当に幸せです。内容がすごく面白いブラックコメディー。モヤモヤした世の中の感じを笑い飛ばせる作品です」とアピールする惣田が、久本、藤原を相手にどんな演技を見せるかーー。