米映画「天使に・ラブ・ソングを」(1992年)や「ゴースト/ニューヨークの幻」(1990年)などで知られる女優ウーピー・ゴールドバーグ(66)が1日、ホロコーストを巡る不適切発言で司会を務める米ABCテレビのトーク番組「ザ・ビュー」への出演を2週間停止された。ABCが前日の番組内での発言を受け、「間違った有害なコメント」を理由に出演を2週間停止すると発表した。

ゴールドバーグは、1月31日に放送された同番組内で「ホロコーストは人種とは関係はない。人の人に対する残虐行為」と発言。さらに共演者から「白人至上主義者がユダヤ人を迫害した」と指摘されると、「両者は共に白人」と反論するなどして物議を醸していた。この発言を受け、米国最大のユダヤ人団体である名誉棄損防止同盟(ADL)や米国ホロコースト記念博物館などから批判の声が相次ぐ事態となっていた。共演者もこの発言に激怒していると伝えられている。

ゴールドバーグは同日、自身のSNSで過ちを認めて謝罪し、全世界のユダヤ人を支持すると表明したが、幹部の怒りは収まらなかったようだ。ABCテレビは出演停止を決めるまで2日かかったことに「遅すぎる」と批判を浴びている。

ゴールドバーグは同日夜には他局であるCBSテレビの深夜トーク番組に出演し、多くの人を怒らせたと発言の内容が誤りだったと認める一方で、「黒人の自分が人種について語る時は、非常に異なるもの」と語り、誤解があったと釈明した。(ロサンゼルス=千歳香奈子)