4年ぶりに巨人に復帰した川相昌弘ファーム(F)総監督(57)が春季キャンプ第1クール2日目(2日)、投手陣に「川相塾」を開講した。

 ファームを統括するフロントの立場ながら投手コーチからの要請で川相F総監督は午前中、一軍投手陣に実演を交えながらバントを指導した。午後からは二軍投手陣も指導。通算533犠打の世界記録保持者は「公私ともに脇が甘いとダメなので(笑)。バントの時も脇が空くと、ヘッドが下がってしまう」とジョークを交えながら極意を説明。走者一塁の犠打では一塁手に取らせることなど、具体的に指導した。

 原監督は「去年は(犠打の)失敗が多すぎたでしょう。大事なことですよ。打たなくてもいいから、バントというものはね、確率よくやってもらいたいですよね」と背広組である川相F総監督の指導を歓迎した。

 昨季、チーム投手最多となる8犠打をマークした戸郷は「僕の頭の中ではバットの先に当てるというのが理想のバントだったけど、芯に当てても成功できるような場所を探せというのがなんか新しかったです」と、目からウロコだったと振り返った。

 昨年の春季キャンプで川相F総監督は阪神から守備力向上のため臨時コーチとして招かれ、守備と合わせて犠打の指導も行った。〝バントの神様〟の指導で巨人投手陣の犠打成功率がグッと上がりそうだ。