日本ハムキャンプで2日間の「臨時コーチ」を終えたタレントの武井壮(48)が充実の2日間、3セッションを振り返り本業に戻って行った。

 3日、国頭での特別講義を終えた武井は「ケガ人が出ることなく、選手たちは自分の体を動かすことをすごいスピードで吸収してくれた。選手たちが終わった後にも(話を聞きに)来てくれて、いいリアクションをたくさんくれたので沖縄まで来たかいがあったなと思う」と互いに真剣勝負だった充実の2日間を振り返った。

 現在、「百獣の王」という肩書でタレント業を主戦場とする武井だが、今回のレクチャーを機に指導者として仕事の幅を広げる考えはないのか。

 本人の答えは「僕は指導するのはそんなに好きじゃないんですよ。自分がプレーヤーでいたい人なんです」と語りこう続けた。

「ずっとこれからもスポーツを通じて人生を豊かにしていきたいし、もっと自分が生きている時間をスポーツで楽しみながら、しかも、それが仕事にもなっていて、世の中のたくさんの人に見てもらえるものにする。豊かにスポーツで人生の時間を使うということを選手の皆さんにも感じてほしい」。

 そう語った武井は続けて「今はプロ野球の世界でレギュラーを取るとか、一軍に上がるとか大きなテーマがあって野球選手として成長することに人生を燃やして頑張っている。ぜひ野球というフィールドで少しでも彼らの人生が豊かになるヒントを手に入れてくれたらうれしい。野球が思い通りに行かなくてもその先の人生やまた次のスポーツとか新しく始めることで、どんなところにも生きるような自分の使い方というのをお伝えしたかった」。

 あふれ出るスポーツへの愛情と選手への敬意。そして伝えたい思いの熱さが新庄剛志監督が今回、臨時コーチ招へいを決断した一番の理由だったようだ。