フィギュアスケートの元五輪金メダリスト、キム・ヨナ(金妍児)さんが今もなお絶大な支持を受ける韓国で、キムさんと元世界女王で日本の大レジェンドの浅田真央さんについて「ライバル」と表現したドラマ広告が批判を浴び、文言が削除される騒動が起きていた。

「ニューセン」など複数の韓国メディアによると、韓国「tvN」で今月放送予定のドラマ「25歳、ハナ」の公式ホームページが、放映に先がけドラマの意図と見どころを紹介した。この中で、登場人物のフェンシング有望株の少女とライバルであるフェンシング韓国代表選手の関係を、キムさんと真央さんに例え「宿命のライバル」として表現。「キム・ヨナと浅田真央は互いにどのような意味を持っているのだろうか。お互いにお互いがいなかったら、両選手が今より輝くことができただろうか」などという内容が掲載された。

 しかしその後、韓国国内で適切な例えでないという非難が殺到。同メディアによると「ドラマの登場人物がすべて韓国人なのに、なぜ日本人の浅田を登場させたのか」や「現役時代、キムが圧倒的な力で続けて世界1位に輝いたのに、浅田真央を『キム・ヨナのライバル』と呼ぶのは正しくない」という苦情が寄せられたという。批判が続いたため、その内容を削除した。

 北京冬季五輪開幕でフィギュアスケートの注目が集まる中、韓国でのキムさん崇拝ぶりが際立つ〝事件〟と言えそうだ。