俳優石原良純(60)がレギュラー出演するテレビ朝日系「ザワつく!金曜日」(金曜午後6時50分)の4日放送で、1日に89歳で死去した東京都知事や衆院議員などを務めた作家で父の石原慎太郎(いしはら・しんたろう)さんについて語った。

番組終盤、「作家で政治家」と紹介された慎太郎さんについて良純は「ぼくはどっちかというと作家っていうイメージ」と振り返った。

1日に、慎太郎さんの自宅前で4兄弟がそろって報道陣の取材に応じた際に、良純は父親を「ユニーク」と称したが、「親子のコミュニケーションって何? って、ちょっと変わった父親を持つとちょっと違うよね。(慎太郎さんの)子どもとの距離感っていうのは、普通の親と(子が)もっている距離感とは全然違う」と関係性を明かした。

神奈川・逗子海岸に走りに連れて行ってもらったが、慎太郎さんは面倒を見てくれるわけでもなく、1人で走りにいってしまったという。自身も親になってから同じような経験をし、「やっていることは一緒。子どもと遊んでやりたいし、限られた時間でリフレッシュしたいし。そんなところは似てるのかなって思っている。独特な距離感」。

共演する長嶋一茂(56)の父親・茂雄氏の人気ぶりに嫉妬していた過去を話し、「大人じゃないんだよね、どこか。概して面白い人ではあったよ」とした。

一茂も、慎太郎さんと茂雄氏とすしを食べにいったことを思い起こし「おやじの方がお付きの人が多いっていう話になったわけよ、慎太郎さんがね。で、うちのおやじのことを君のお父さんはねっていうんだけど、たまにね、茂雄ちゃんっていう言葉も使っていたかな。(親交の深かった石原)裕次郎さんは『しげ』っていったんだよね。で、慎太郎さんは茂雄ちゃんっていった。『なんで茂雄ちゃんの方がおれよりおつき多いんだよ』みたいなね。そういう僻みとかいう人なんだって。その言い方がとてもかわいかったんです」と懐かしんだ。

慎太郎さんは膵臓(すいぞう)がんを昨年10月に再発していた。一橋大在学中の1956年(昭31)に、小説「太陽の季節」で芥川賞を受賞し、以来ベストセラーを次々に発表。タカ派の論客としては歯に衣(きぬ)着せぬ慎太郎節で知られ、時に物議も醸したが、強烈な存在感を放ちながら時代を駆け抜け、弟の大スター、故裕次郎さんのもとに旅立った。