シンガー・ソングライター藤原さくら(26)が、清原果耶(20)主演のTBS系「ファイトソング」(火曜午後10時)で、萩原凛を好演している。清原、間宮祥太朗、Sexy Zone菊池風磨を中心とした“四角関係”を描いた、ラブコメディー。このほど、日刊スポーツのインタビューに応じた。

同局火曜ドラマは「逃げるは恥だが役に立つ」「恋はつづくよどこまでも」などで知られる人気枠。現在も和気あいあいとした雰囲気の中、撮影が進んでいるという。

「撮影中も和気あいあいと、(清原)果耶ちゃんとずっと2人で遊んでいます。シーソーがあったので2人でしていたら、セットで作ったものだったみたいで、『危ないからやめて』って怒られたりしています(笑い)。スタッフの方も、共演者の方も本当に優しくて、温かい雰囲気の中で、演じさせてもらっています」

演じている凛は、サバサバしながらも幼なじみの慎吾(菊池)を長く思い続けている女性だ。だが、その慎吾が思いを寄せているのは、凛も大好きで同じく幼なじみの花枝(清原)。どうすることもできない、もどかしい凛の姿が、視聴者から反響を集めている。

「(ミュージシャン業では)あまりなかった、同世代の女の子からSNSでコメントをいただいたりすることが増えました。(うれしい?)うれしいですね。私が演じている凛ちゃんがサバサバしていて、男の人っていうよりかは、女子に共感を生むようなキャラクターなのかなと思います」

インタビューをしていると、藤原と凛が重なるようにも見えた。

「サバサバしている中でも、かわいいとか女の子の部分もあるキャラクターですよね。私もそこまでおしとやかな方でもないので、役作りで『大変だな』って思うことはそんなになかったです。結構口調も強めなんですけど、割と自然にいけた気がします」

ただ、自分が思いを寄せている男性が、自分の大切な女友達を好きという経験には少し悩んだようだ。

「自分の好きな人が自分の大切な友達のことが大好きって、私も経験したことがないので…。その当事者になると、どういうふうな振る舞いになるのか想像もできないんですけど、すごくなんかかわいそうな、切ない役どころではありつつ、登場人物が大体、切ないので(笑い)。慎吾自身も切なかったりするので、すごく1人1人のことを応援したくなるドラマだなって、演じていて思いますね」

清原とは、同作で初共演だという。

「果耶ちゃんは作品でしか見たことがなくて。同じ事務所でも、お会いしたことがなかったんですよ。だから初めて会った時に、私の想像の何倍も明るくてビックリしたんですよね(笑い)。もちろんすごく大人っぽいし、20歳に思えないくらいしっかりしている子なんですけど。会うと本当に等身大の女の子っていう少女の部分も持ち合わせていて、気さくだし、すごくいいギャップでしたね」

菊池の印象も聞いた。

「菊池さんは、慎吾とかぶる部分がすごいあって。延長線で演じていらっしゃる感じがすごくありました。周りのスタッフの方たちとか、みんなを盛り上げようと、ずっとハイテンションで。おかげでみんなの雰囲気がすごく明るくなっていくところがあります。そのままの人だな、裏表がすごいあるという印象はないですね」

劇中で、花枝にとっての“ファイトソング”は「スタートライン」。藤原の“ファイトソング”を聞くと、元ビートルズのポール・マッカートニーの楽曲を挙げた。

「私はポール・マッカートニーが大好きなので、『NEW』です。なんか毎回涙が出ちゃうくらい好きなんですよ。花枝ちゃんにとっての『スタートライン』みたいな。あの曲をライブで聞いたときもすっごい感激しましたし、元気がない時でも、また新しくいろんな事が始められるんだというか。すごい悲しいことがあっても『またやっていけるんだなー』っていう気持ちになれるような楽曲です。大好きで、事あるごとに流したり聞いたりしていますね」【佐藤勝亮】

◆藤原(ふじわら)さくら 1995年(平7)12月30日、福岡県生まれ。10歳でギターを始め、その後福岡のカフェやレストランでライブ活動を開始。15年3月「〓(グレーブアクセント付きA小文字) la carte」でメジャーデビュー。16年フジテレビ系月9ドラマ「ラヴソング」で女優デビュー。19年には、いのうえ歌舞伎「偽義経冥界歌」で舞台初出演を果たすなど、幅広く活動している。

※「a la carte」のアタマのaはグレーブアクセント付きA小文字