今夏の参院選に比例代表で立候補する意向を示していた立憲民主党の辻元清美元衆院議員(61)が8日、同党の正式公認が決定したこと受け、地元・大阪のJR高槻駅前で街頭演説を行った。

 先の衆院選以来となる街頭演説に「足が震えた」という辻元氏。小雨も降り肌寒いなか、立憲民主党結党時の思い出の紺のジャケット姿でマイクを握ると「昨年の衆議院選挙で惜敗し落ち込みました。自分が否定された思いにもなりました」と素直な気持ちを吐露した。

 その上で、「3人に1人が『辻元』と書いてくれた。この重みをしっかり受け止めたい」と語り、参院選が日本の分かれ道になると主張。「よく『反対ばっかりしてる』と言われましたけど、おかしなことに立ち向かう人が政治の場にいなくなれば、自分たちの利権のある人だけが得するような政治になる。皆さんの声を受け止め、もう一回国会の場で『総理、どうなってるんだ』と言わせてほしいんです」と訴え、憲法9条の維持と強い野党づくりを掲げた。

 また、「大阪は維新ばっかりで幸せになるんでしょうか」と、大阪で圧倒的な支持を受ける日本維新の会をチクリ。維新が推進するカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致で、予定地の大阪・夢洲の土壌汚染対策費費などに市が790億円の追加負担を決定したことに「今まで『公費は入れません』と言うてきたのに、790億円公費を投入する」「身を切る改革と言いながら、カジノに790億、公費をつぎ込む。どこが身を切る改革ですか。税金を自分たちのために使ってるだけ。それを誰が言うのか。カジノは反対。誘致させないために先頭に立って頑張っていきたい」と対決色を鮮明にした。