名優・橋爪功(80)の長男で演出家の橋爪貴明氏(55)が、約30年ぶりに舞台をプロデュースすることが8日、分かった。6月18、19日に埼玉・志木市民会館で3回公演(総動員数2250人)を行う予定だ。

 高校卒業後、米コロンビア大学に留学し、ハリウッドなどの演技法を習得。帰国後、桐朋学園芸術短大の非常勤講師として歌唱指導などにも従事。父・功が代表を務める「劇団 円」の野外劇などで仕事を共にしている。

 昨年2月からはコロナ禍ということで、橋爪家の演劇メソッドを伝えるオンライン俳優塾を開講。毎月1回、定員15人の少数授業が口コミで評判を呼び、昨年末から定員15人の約33倍の500人を超える応募が殺到。貴明氏は自身が教える生徒たちにリアルな発表の場を提供したいと、6月の舞台開催を決断した。

 自身が舞台をプロデュースするのは、1990年に俳優の唐沢寿明らが出演した「COUNT DOWN」以来だ。

 貴明氏は「橋爪塾という看板で、自分の生徒たちと演出として共にすることが、何よりもうれしいです。コロナ禍の大変な状況ではありますが、オンライン授業で学んだ経験を自信に変えて、自分を自由に表現してもらいたい!」と訴える。

“橋爪塾”で未来を担う俳優育成に奮闘する姿には、父・功も「コロナ禍で俳優だけで食べていけない時代に、自分がやるべきことをやってくれていてうれしい。頑張ってもらいたい」と激励。貴明氏の妻・由紀氏(59)が同舞台の脚本を担当し、3月27日から配役オーディションを行う予定だ。貴明氏は「“橋爪メソッド”を後世に伝えていきたいので、出演者オーディションも開催します。どしどし応募お願いします!」と呼びかけた。