尾上菊之助(44)と長男尾上丑之助(8)、中村梅枝(34)と長男小川大晴(ひろはる)君(6)の2組の親子が11日、都内で、国立劇場の3月歌舞伎公演「近江源氏先陣館-盛綱陣屋-」(同3~27日)の取材会を行った。

佐々木盛綱を初役でつとめる菊之助は、この役が当たり役の1つだった義父中村吉右衛門さんに触れ「岳父が台本の中に、事細かにここはどうするなどを書き残している。役で大事なことをまとめてくださっている書物もひもとき、岳父のそばにいた方々の言葉をいただきながらつとめたい。『できてないじゃないか』と岳父にしかられないように、数々の役をベースにつとめたい」と話した。

梅枝も、盛綱の弟高綱の妻篝火を初役でつとめる。「父、祖父、曽祖父が代々つとめている役。初役でつとめさせていただけるのはありがたい」と話した。

子供たちの共演について、梅枝は「丑之助君は受け答えもしっかりしている。うちの子は自由人」と笑い、菊之助は「2人とも2カ月続けての舞台は初めてなので、その経験は大きい」。

大坂夏の陣で敵味方に分かれた真田兄弟を鎌倉時代に置き換えた作品。