12日の王将戦七番勝負第4局で、渡辺明名人を破り、史上最年少五冠となった藤井聡太王将(19=竜王、叡王、王位、棋聖)が13日の一夜明け会見で語った言葉がツイッター上で話題になっている。

 藤井五冠は「富士山の何合目まで来ているか」という質問に対し「まだ頂上が見えていないという点では森林限界の手前というか、まだまだ上の方には行けていないのかなと思います」と答えた。

 この“森林限界”という言葉に「思わぬ単語が飛び出した」「言い回しがうまい」と藤井五冠に感嘆する声が多数寄せれられ、トレンド入りなど話題となった。

 森林限界とは確実に標高は稼いでいるが、頂上は確認できない場所のことらしい。地理が好きな藤井五冠ならではの言葉だったが、会見でこの言葉が出ると多くの記者も「?」となったようだ。

 棋士の勝又清和七段も「高校では数学以外まじめに学んでいなかったので全く知りませんでした。とはいえとっさに『森林限界』という言葉が出るとは…五冠王は何歳でしたっけ?」と感嘆。その上で「語彙力限界」とその語彙力の豊かさに改めて感心するばかりだった。

 藤井五冠といえば、デビュー後に勝利インタビューで「望外」「僥倖」といった当時15歳とは思えない言葉を使い話題となったが、今後もその言葉が注目されることになりそうだ。