新日本プロレス13日のエディオンアリーナ大阪大会で、IWGPジュニアタッグ王座戦線が大きく動いた。

 現王者のロビー・イーグルス(32)、タイガーマスク組は19日北海道・札幌大会で石森太二、エル・ファンタズモ組とのV2戦を控えている。この日はロビーが石森と、タイガーがファンタズモとそれぞれシングルで激突した。

 先に対戦したタイガーがファンタズモをリバースダブルアームバーで捕獲すると、試合前の石森が乱入したため反則裁定に。この蛮行を制裁するべく登場したロビーは、石森の徹底した左肩攻めに苦しみながらもロン・ミラー・スペシャル(変型足4の字固め)で逆転のギブアップ勝利をものにした。

 終わってみれば前哨戦のシングルマッチは王者組の2連勝。大きく弾みを付けた格好だが、試合後のリングでまさかの展開が待っていた。「69」に目がなく、次の王者が第69代となることに異様な執着を燃やす田口隆祐がマスター・ワトとともに現れたのだ。

 田口は「(1月の)東京ドームで反則・退場したチームが、なんでまたベルトに挑戦するんですか? おかしくないですか? しばらく挑戦剥奪が打倒じゃないですか。別に僕は次が69代だから挑戦したいとかじゃないんです。本隊同士で熱い試合をしようじゃないですか」と、明らかに建前とおぼしき正論で挑戦を表明する。

 すると、ここにエル・デスペラード、金丸義信の2人も登場。金丸が「俺とデスペラード、2人いるの忘れんなよ。おいチャンピオン。こんなインチキくせえ野郎とやるより、俺らとやれよ」と名乗りを上げた。

 あまりに混沌とした状況に、なんとロビーはすでに決定済みのタイトルマッチを4WAYに変更することを提案。「4WAYは一見、俺たちに不利かもしれないけど、それでも俺たちは全員まとめて倒してやる。第68代王者の俺たちが防衛し、69代王者は生まれない。フライング・タイガー、フォーエバーだ」と自信をのぞかせ、王座戦線は風雲急を告げてきた。