俳優藤岡弘、(75)が17日、都内でウイル・スミス主演の映画「ドリームプラン」(23日公開)の公開直前イベントに自身の子供たちと出席した。

女子テニスのビーナス&セリーナ・ウイリアムズ姉妹の父親リチャードが、姉妹誕生前から2人を世界王者にすべく計画を立てた実話を元に映画化。今年のアカデミー賞6部門にノミネートされている。藤岡の長女で女優の天翔愛(20)は「この映画そのものが実話に基づいているので、1つ1つが私にとっては衝撃でした。リチャードの『恐れず集中しろ』という言葉が、今の私に一番必要なことだなとスーッと入ってきた。ずっとリフレインして、私の助けになっている。心に残っている」。

長男の俳優藤岡真威人(18)は「見終わった後に、家族満場一致で『うちに似ている』と。リチャードの娘たちが世界を取るという信念が、ものすごく響くものがあった。僕たちも芸能界に入っているので感じるものがあった」。

次女の女優でモデルの天翔天音(16)は「勇気とパワーをもらえた。家族愛だったり、自分の娘なら出来るという信念が父に似ている。共通点を感じました」。

三女の女優でモデルの藤岡舞衣(14)は「リチャードが妹に言ったことが心に残っている。『君のお姉さんは世界一になる。でも、君は史上最強の選手になるよ』という言葉が、私も妹なので響いた」と話した。

藤岡は「僕は共感ばかりが多かった。子を思う親の気持ち、子が親を信じる気持ち。『俺は親としてはたいしたことはない。でも、お前たちを守る』という言葉がズシンと胸に響いた。親として当たり前だが、親としての責任、執念、信念が迫ってきて胸を打った」と話した。

藤岡とリチャードの共通点について、愛は「ザックリ言うと、父そのものだなと思った(笑い)。既成概念にとらわれず、しっかり結果を出していくのが父そのもの。心を打たれました」。藤岡は「うれしいですね。リチャードは『お前たちの可能性は無限だ』と励まして、全ての言葉がポジティブ。どんな状況の時でも諦めないで、子に対して親の姿勢を見せていく」。そして「僕は失敗だらけの人間。それで、子供たちにはいろいろ言ってしまう。でも、この子たちに自立して生き抜いてほしいという思いをいつも持っている。あれこれ言うのは許してもらいたいね」と笑った。

19日に76歳の誕生日を迎える藤岡にあてた、4人からの手紙を舞衣が「愛してるよ」と読み上げた。感無量の面持ちの藤岡は「僕は子供たちにエネルギーをもらっている。そこがリチャードと同じ。この映画は今の時代にこそ見るべき家族愛の物語。ぜひ家族でご覧になってほしい」と話した。