ニッカンスポーツ・コムで注目俳優らを紹介するコラム「映画監督・谷健二の俳優研究所」執筆中の谷健二氏(45)演出の舞台「政見放送」(渋谷・伝承ホール)が17日、初日を迎え、本番前に谷氏や主演の馬場良馬(37)、ダンカン(63)藤田朋子(56)が取材に応じた。

町長選挙の討論番組を舞台に、番組スタッフの思惑によって出演候補者の本性が次々と暴かれていく様子を描く。出来栄えを聞かれた谷氏が「(自分が)面白かったですと言っても…」と戸惑っていると、隣にいたダンカンが作中の1シーンをもじって耳打ち。谷氏はダンカンの言葉に合わせ「よかったです。人生の中で最高の演出ができました」と語って笑わせた。

ダンカンらが演じる政見放送後の討論番組に出演した立候補者らをまとめていくディレクター役を演じた馬場は「舞台を高みに持っていくために、ダンカンさん、藤田さんにご尽力頂きました」と感謝を口にしつつ「芝居って楽しいなと思いながらがむしゃらに、自分の中でも演じる上でどこまで気持ちを隠した方が良いのかなとか、アドバイスも頂きました。早くみなさんに見て頂きたいなという思いでいっぱいです」と話した。

大物政治家役を演じたダンカンには「もし政治家オファーがきたら」という質問も飛んだ。ダンカンは「もし立候補するとしたら、僕のスローガンは『一夫多妻』ですからね。(役のオファーを受けて)驚きましたね。俺が政治家でいいのかと」と笑いを誘った。

座長となった稽古場での馬場の姿勢もほめた。「馬場君がしっかりしていて、稽古場でもディレクター役をしっかりやってくれた」。続けて「煮詰まった時は渡る世間は鬼、じゃなくて、仏がいましたよ」と隣の藤田にも目を移した。藤田は笑みを浮かべながら、稽古中について「和気あいあいと意見を出し合える空気感があった」と振り返った。共演者には舞台出演がまだ2度目の元AKB48の島崎遥香(27)や木津つばさ(24)ら若手も多く「特に若い人たちの方が今回はちゃんとみんなで意見を言い合えた。結果どうだったかはぜひ来ていただいて、わかっていただけたらなと思いました」とPRした。

ダンカンも稽古中の雰囲気には同調し「和気あいあいとね。みんな最初はダンカンさんって呼んでいたけど、だんだんダンカンになって、最後はダンカンバカヤローになりましたよ」と再び笑いを誘った。藤田は「そんなことないですよ。みんなダンカンさんって呼んでいます」と笑顔で制していた。

舞台は17日から20日まで4日間で7公演を行う予定となっている。