藤原紀香(50)と久本雅美(63)が姉妹を演じる大阪松竹座公演「毒薬と老嬢」(4月16~24日)の発表会見が19日、大阪市内で行われた。

同作品は1941年(昭16)に米ブロードウェーで初演され大ヒット。以来、映画化もされたブラックコメディー。今回はセリフをすべて関西弁に脚色し、まったく新しい芝居に生まれ変わった。

兵庫県西宮市出身の紀香と、大阪市平野区出身の久本。芝居ではアビーとマーサの老姉妹を演じるが、この日も慣れ親しんだ関西弁でトーク。「同じ関西人のナチュラルなやりとりを楽しんでほしい。他の出演者の方は標準語なので引っ張られないように気をつけないと」と姉・久本。妹・紀香も「良家のおばあちゃん役なので、コテコテの大阪のおばちゃん言葉ではないんですが、関西弁はまじめな会話の中にもユーモアを入れられるし、関西人でよかったと思います」。

ともに各方面から引っ張りだこの売れっ子だが、舞台では初共演。紀香の魅力について「持って生まれた華がある。背の高さも含めて違う面はあるのに、この2人が姉妹役というのが面白い。『この日はこんな衣装を考えていますが、かぶらないですか?』と前もってメールで連絡してくれる細かな気遣いもできるんです」と久本は絶大な信頼を寄せる。

一方の紀香も「(久本は)大御所のコメディアンだし、愛がある人なので大好きなんです。お肌つるつる、瞳きらきらなので、誰からも好かれてますよ」と息ぴったり。

演出は錦織一清(56)。共演には渋谷天笑(38)納谷健(26)室たつき(34)惣田紗莉渚(29)ら。「80年前に誕生した舞台が今もこうして再演されるのは『生きる』『老いる』は永遠のテーマだから。力を合わせて楽しい作品にしたい」と2人で成功を誓い合った。

なお、同公演は3月16~20日が東京・新橋演舞場、同26~27日が名古屋・御園座、4月2日が福岡・久留米シティプラザ、同9~10日が札幌・道新ホールでも上演される。