俳優・生島勇輝(37)と、小説「塞王の楯」(集英社)で第166回直木賞を受賞したばかりの時代劇作家・今村翔吾氏(37)との“直木賞対決”が21日、実現した。

生島は来月5日に初日を迎える舞台「浪漫舞台 新装『走れメロス』~小説 太宰治~」で、1951年(昭26)2月に第24回直木賞を受賞した作家・檀一雄役を演じる。破滅型作家と言われた太宰の親友の檀が書き上げた回想録「小説 太宰治」がベースになっている。

生島が「直木賞作家のエッセンスを感じたい」と同じ生島企画室に所属し、同い年の今村氏にラブコールを送り対面が実現した。

今村氏から「直木賞の大先輩である檀一雄先生の役、頑張って下さい」とエールを送られた生島は「本も読みましたし、自分なりの檀さんのイメージもあります」と話した。

20日に発表された「単行本・文芸書ランキング」2月期ベストセラー(トーハン調べ)では、今村氏の「塞王の楯」が1位に輝いた。2位は直木賞を分け合った米澤穂信氏(43)の「黒牢城」(KADOKAWA)、3位には芥川賞を受賞した砂川文次氏(31)の「ブラックボックス」(講談社)が入り、直木賞・芥川賞受賞作がトップ3を独占した。

また経営危機の大阪・箕面市内の書店「きのしたブックセンター」の経営を継承した等の功績で、16日に上島一彦箕面市長から今村氏に「箕面市特命大使」に任命された。「大津市文化特別賞」などの表彰も予定されている。