西郷輝彦さん三女・今川宇宙が最愛の父悼む「あなたの娘に産まれて本当に幸せ」

 今川宇宙(左)と西郷輝彦さん(今川宇宙SNSより)
 幼少時の今川宇宙(左)と西郷輝彦さん(今川宇宙SNSより)
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 20日に前立腺がんのため75歳で死去した歌手で俳優の西郷輝彦さんの娘で女優の今川宇宙が21日、自身のSNSで西郷さんを悼むコメントを発表した。今川は西郷さんが1990年に再婚した一般女性との間に生まれた三女で、タレント・辺見えみりとは異母姉妹。

 今川はこの日、「大好きな父の話」と題した文書を公開。西郷さんの死を伝えて「生前父を応援してくださった沢山の皆様、ファンクラブの皆様、お世話になった沢山の皆様に、心から感謝申し上げます」と感謝を述べつつ、「報道が出てから沢山のご連絡をいただき、父がどれほど愛されているか改めて実感しました」とした。

 今川は西郷さんの亡くなる直前の様子も報告。前日の19日については「思ったより顔色が良く、不織布マスク越しに目を合わせてニヤッとすると、酸素マスク越しにニヤッとし返してくれました」「いつも書斎で音楽を流しながら仕事をしていた父。もしかしてずっと音楽を聞いてないんじゃないかと思って、耳元にiPhoneを置いて、父の大好きなビートルズのLet It Beを流しました。これこれ。という顔。目がキラキラして、手でリズムを取って、口パクで少し歌ったりして、曲が終わったら酸素マスク越しに手の甲にキスをしてくれました。『これ(酸素マスク)邪魔なんだよ。』というおどけた仕草までして見せてくれて。そのまま少しまどろんでいたので、『明日も来るからね』と言って、病室を後にしました」と、西郷さんとの“最後の会話”をつづった。

 20日朝には「父と一緒に聞きたい曲を集めたプレイリストを作りながら劇場に向かう途中、姉から訃報の電話が入りました」と、死に目には会えなかったことも告白。「本番までには劇場に戻ることにさせていただき、なんだか信じられない心持ちで病院に向かいました。私が到着した頃にはまだ体温も少し残っていて、まるで眠っているようで、呼び掛け続ければまた目を覚ますんじゃないかと思ってしまう程に穏やかな表情でした。母に支えられながら長い戦いを終え、やっと痛みや苦しみから解放されて、安心しているようにも見えました」と、最愛の父の最期を明かした。

 「元気だった頃は、私の芝居を見に必ず劇場へ足を運んでくれた父 何度も芝居の相談に乗ってくれた父 私が芝居で悩んで泣きながら帰った日は、何も言わずに抱きしめてくれた父の眼差しが劇場全体を包み込んでいるようで、自分でも驚くほどに落ち着いた気持ちで千秋楽を終えることができました」と西郷さんへの感謝をつづり、「もうあの深く優しい声は聞けないのかと思うと、今は胸が張り裂けそうなほど苦しく、悲しいです」と正直な心境も吐露。「父との沢山の温かい思い出ひとつひとつを噛み締めながら、またお世話になった全ての皆様への感謝の気持ちに包まれながら、今は家族一同静かに過ごしております」とした。

 西郷さんへ向けては「偉大な俳優・歌手であり、芝居や歌や人生について多くを教えてくれた師匠であり、そして何よりも強くて優しくて家族思いな、この世でたった一人の大好きなお父さん。つらくて苦しかったね。最後まで頑張ってくれて本当に本当にありがとう。世界で一番大好きだよ。あなたの娘に生まれて私は本当に幸せです」とメッセージ。「改めて、生前父を愛し、応援してくださった皆様。お世話になった関係者の皆様。心からありがとうございました」と述べ、「これからも父という人間を 父の出演してきた沢山の素晴らしい作品を 父の音楽・歌声を 一緒に末長く末長く愛し続けていただければ幸いに思います」と締めくくった。

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