東京映画記者会(東京スポーツ新聞社など在京7紙の映画担当記者で構成)が選ぶ「第64回ブルーリボン賞」の各賞が決定。助演男優賞は、「すばらしき世界」「ONODA 一万夜を越えて」「あの頃。」に出演した仲野太賀(29)が受賞した。

 役者を始めた中学生のころにはもう、友達と「ブルーリボンとか取ってみたいよね~」と語り合っていたそう。それ以来、出演作はドラマや舞台も含め、優に100本を超す。「昔とモチベーションが変わってない」どころか、俳優業に対し「他にやることないんかってくらい、どんどんどんどん熱を帯びてる感じがする」。

「すばらしき世界」では、「俳優人生の中で最大の目標の1つだった」という役所広司との共演。その大先輩から「映画小僧」の〝称号〟をもらった 。日本映画は「自分を育ててくれた場所」だと言い、今後、機会があれば「いろんなことやってみたい」と言うが、「この仕事(俳優業)以上に好きになることはないんじゃないかな」と言い切った。

 芝居漬けなのか聞くと「いやいや、全然何にも考えてない6時間とかありますし」と否定。ただ友達と酒を飲んでも「結局映画の話になっちゃう」。そういう話題じゃないとドキドキしない自分を〝どうなんだろ、俺〟と自問自答しているという。

 そんな息子の成長を「めっちゃ喜んでる」のが父で俳優の中野英雄で、SNSでは太賀ネタがテッパンだ。「昔はそれが嫌で(芸名には)名字もなかったんですけど、でもなんか、ちょっと止まらないんで…。まぁ僕、SNSやってないんで、宣伝担当として今は生かしておいてます」

 とは言え父親を受け入れるには、ちょっと時間がかかったそう。「素直に応援してくれてることはうれしいです。でも僕がくさしていかないと、ちょっとバランス取れないかなと思って。だから一応〝親バカなんでスンマセン〟みたいな感じでやってます」

 中野がユーチューブ動画で〝息子との共演NG〟をネタにしていたと振ると、仲野は「そんなことないんですけど。縁があればいつかは共演したいですけどね」と目を細めた。