日本ハムの「ビッグボス」新庄剛志監督(50)が〝ネクスト・ターゲット〟の上原浩治氏(46=評論家)にロックオンだ。

 24日の名護キャンプにはアテネ五輪ハンマー投げ金メダリストの室伏広治スポーツ庁長官(47)が臨時コーチとして招へいされた。

 午前中に行われた室内練習場での技術指導ではプロ野球選手にはなじみのない同長官オリジナルメニューの数々に新庄監督は「パワー系、瞬発系のトレーニングとかをみっちりされてきた方かと思ったら、逆だった。こういう細かい体の1つ1つをやわらかくしていくとか、さすがだと思った」と目を丸くし、そのトレーニング方法に聞き入っていた。

 室伏長官による指導終了後、そんな新庄監督の前に現れたのが巨人、レッドソックスなどで活躍し現在は「サンデーモーニング」の新ご意見番などとして活躍している評論家の上原浩治氏だった。

 今キャンプ序盤から「ウチの投手陣にあの投球テンポの早さを教えてあげてほしい」と熱望していた新庄監督は早速、ブルペンで上原氏の挨拶を受けると、怒涛の質問攻勢が始まった。

 上沢、金子らのブルペン投球中も指揮官の視線はほぼ上原氏の方に向かったまま。次々と持っている疑問点をぶつけ、上原氏がそれに答えるというやりとりが続き、本来はインタビュアーの上原氏が〝受け手側〟に回るという時間が続いた。

 終了後、上原氏は「(新庄監督からは)打者心理、ピッチャー心理の話とか、どういうキャッチャー投げやすいとか聞かれたので僕はこうですと答えた。最初から最後まで本当にまじめな話しですね」とコメント。

 目の前で投げていた上沢について「僕はもう日本を代表する投手だと思っていますし、あのフォームは理想だと思う。すばらしい投手ですということを、新庄さんがまだわかっていないと言っていたので僕はもう素晴らしいピッチャーだと思いますといいました」と新庄監督にその価値をレクチャーしたことを明かした。

 その上で上原氏は日本ハムキャンプの印象を「報道陣が多いなと。僕も他の球団、まだ3つぐらいしか知らないですけど、日ハムさんが一番報道陣の数が多かった。選手もやる気が間違いなく出てくると思いますし、雰囲気とかは多分いいんじゃないかな」と語った。

 またこの日、午前に行われていた室伏長官による技術指導については「その話もさせていただいた時に、体の使い方というもので、こういう勉強をしてもらいたいということを言っていたので。野球だから野球の動きをしなくちゃいけないというわけではないですし、共通する部分はあるので、そういうところでチームが呼んだという話をしていて、僕も感心しながら聞いていました」と振り返った。

 最後に同氏は「まず、(選手が)やる気になるというのが大事だと思うので。それが今、日ハムさんが一番あるんじゃないかなと」とファイターズキャンプの印象にポジティブな評価を与えていた。

 将来的に新庄監督が強い関心を寄せる上原氏から得た知識をどうチーム再建に活用し、その関係性を深めていくのかが注目される。