20日に前立腺がんで75歳で亡くなった、歌手で俳優の西郷輝彦さん(本名・今川盛揮=いまがわ・せいき)の葬儀が24日、都内で遺族、近親者のみで営まれた。斎場には、西郷さんの66年の代表曲「星のフラメンコ」をはじめとした楽曲、当たり役となった遠山金四郎役を演じたTBS系「江戸を斬る」の映像が流された。

関係者によると、この日は遺族の意向で、午前中にファンクラブの会員にもお別れの機会が設けられ、ファンは西郷さんと対面できたという。その中の一部のファンは、午後3時18分の出棺まで、斎場の外で2、3の場所に分かれて、静かに見守っていた。そして、西郷さんの棺を乗せた霊柩車が斎場を後にする際は、女性を中心に「星のフラメンコ」の一節

「好きなんだけど 離れてるのさ」

を涙声で歌い、別れを惜しんだ。中には「西郷~!!」と涙ながらに呼び掛けた女性のファンもいた。

所属事務所のサンミュージックによると、棺には三女の女優今川宇宙(25)ら家族の手紙と、西郷さんが生前、好きだった故郷・鹿児島県の和菓子かるかんなどが収められた。かるかんは西郷さんの好みを踏まえ、あんが入っていないものが選ばれたという。